夏の「お疲れ肌」をリセット! 〜残暑を乗り切る肌ケア〜 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

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夏の「お疲れ肌」をリセット!
〜残暑を乗り切る肌ケア〜

2017.09.05 UPDATE

監修:楊 暁波 先生(中医学講師)

楊暁波先生の中医美容レッスンvol.18

■夏の負担で、肌のバリア機能が落ちています!

盛夏を過ぎ、季節はそろそろ秋の気配。
とはいえ、この時期は厳しい残暑が続き、肌も体もぐったりお疲れモードです。

中国では“残暑の暑さは虎より強い”というたとえから、初秋に残る暑さのことを「秋の虎(秋老虎)」と呼ぶのだそう。
それだけ、体が受けるダメージも大きいということですね。
残暑を乗り切り、秋を健やかに迎えるためにも、体の中からしっかりケアをして夏のダメージ肌を癒しましょう。

長く続いた暑さや湿気、睡眠不足などが大きな負担となり、秋口の肌はすっかりお疲れ気味に。 ほてりや肌荒れ、化粧ノリの悪さなどを感じている人も多いのではないでしょうか。

こうした肌の不調は、夏にかいたたくさんの汗が主な要因に。
中医学では、汗をかくと体内の「気(エネルギー)」や「津液(しんえき:潤い)」を消耗すると考えます。そのため、初夏の頃から長期間汗をかき続けてきた残暑の時期は、どうしても体の気や津液が不足しがちに。
すると、肌にも十分なエネルギーや潤いが行き渡らず、代謝が落ち、バリア機能(抵抗力)も弱くなってしまうのです。

そこに追い討ちをかけるように、秋口は厳しい残暑で「熱」のダメージを受けることに。 その結果、回復力の落ちた肌は赤みやほてりをうまく回復できず、ニキビやあせもなどのトラブルも長引きがちになってしまうのです。
また、肌の抵抗力が落ちているため、感染症(とびひ、ゆうぜい:イボ、ニキビなど)にかかりやすくなる心配もあります。

<まとめ:夏の「お疲れ肌」を招く要因>
◎汗をかいて体内の「気(エネルギー)」や「津液(潤い)」を消耗

◎エネルギーや潤い不足から肌の代謝が落ち、バリア機能(抵抗力)・回復力が低下

◎肌のハリがなくなり、赤みやニキビ、毛穴のつまりなども長期化してお疲れ肌に

■気になる症状で夏のタメージをチェック

〜体質チェック[1]気虚体質(エネルギー不足)〜

この時期にまず気をつけたいのは、体内の「気(エネルギー)」の不足です。
これは、汗による消耗に加え、夏は暑さや湿気で「胃腸」の働きが弱くなり、栄養不足から「気」を十分に生み出せなくなってしまうため。

夏のお疲れ肌をリセットするためには、まず健やか肌を支える体のエネルギーをしっかり養うことが大切です。
気になる症状がある人は、積極的に体と肌のお手入れをしましょう。

【気虚体質チェック】
□やる気が出ない
□疲れやすく、体がだるい
□かぜをひきやすい
□動くとすぐに汗が出る
□声に力がなく、細い
□めまいがする
□動悸しやすい
□息切れしやすい
□胃がもたれる
□むくみやすい
□肌のツヤや弾力がない
□肌トラブルを起こしやすい(肌のバリア機能(抵抗力)が弱い)


 

〜体質チェック[2] 血熱体質〜

初秋とはいえ、厳しい暑さはまだまだ健在。
体に余分な熱がこもると、肌にも赤みやほてり、炎症といった不調が起こりやすくなるので注意が必要です。

中医学では、このように過剰な熱がこもった状態を「血熱(けつねつ:血液に熱がこもった状態)」と言いますが、血熱は気候による暑さだけでなく、偏った食生活やストレスなどが原因になることも。
血熱体質かなと感じる人は、日頃の生活をしっかり見直して、早めに改善するよう心がけましょう。

【血熱体質チェック】
□肌が荒れやすい
□便秘がち
□辛いものや脂っこいものが好き
□甘いもの、乳製品のスイーツが好き
□イライラしやすい
□のぼせがち
□口の中が乾きやすい
□生理前にニキビができやすい
□目に充血がある
□舌の色が赤い
□赤ニキビや吹き出ものが出やすい

■残暑を乗り切る「お疲れ肌」対策

この時期にきちんとケアをしておけば、疲れを引きずることなく、秋を健やかに迎えることができます。
気虚体質の人は「補のケア」血熱体質の人は主に「通のケア」を参考に、お疲れ気味の肌を整えましょう。

 

【 補のケア:気(エネルギー)をアップして肌を元気に! 】

体内の「気(エネルギー)」が不足している人は、弱った「胃腸」を回復させて、しっかり栄養を取ることが大切です。
胃腸を疲れを癒すのは、主に“甘味”(薄い甘み)のある食べもの。
フルーツや米、豆腐、鶏肉(たんぱく質)などを意識して取るよう心がけましょう。
反対に、冷たいものや脂っこいもの、水分の取り過ぎなどは、胃腸の負担になるので気をつけて。

元気な胃腸で気を十分に養えば、肌も元気になってハリや弾力もアップします。
また、肌のバリア機能(抵抗力)も強くなるので、肌荒れを起こしにくい健やか肌を保つことができますよ。

<胃腸を癒し、「気」を養う食材>
米、山芋、じゃがいも、里いも、きのこ類、にんじん、かぼちゃ、栗、大豆製品(豆腐、納豆、湯葉など)、緑豆、棗、バナナ、梨、キウイ、鶏肉、うなぎ など

[おすすめレシピ]胃腸にやさしい「八宝粥」
中国で親しまれる薬膳粥。米や豆類など8種の具を入れてつくる甘いお粥で、胃腸の働きをやさしく整えてくれます。

◎材料
・もち米、白米、黒米、小豆、緑豆、はと麦、棗、くるみ など
※材料に決まりはないのでお好みでOK
・黒砂糖 または きび砂糖
・水(材料の2倍目安)

◎つくり方
1. 豆類は半日ほど水に浸けておく
2. 鍋に材料を入れ、材料の2倍程度の水を入れる
3. ふたをして強火にかけ、沸騰したら弱火に
4. かき混ぜながら様子を見て、水分が足りないようなら足す
5. 豆類が柔らかくなったら、砂糖を少しずつ足す
6. 好みの甘さに整えたらできあがり

【 通のケア:過剰な熱や老廃物をデトックス! 】

残暑の季節は、体内に余分な「血熱(けつねつ:体に余分な熱がある状態)」がこもりがちに。

また、湿気の多いこの時期は、「胃腸」の働きを低下させる「痰湿(たんしつ:余分な水分や汚れ)」も溜まりやすくなります。
こうした体内の過剰な熱や老廃物(痰湿)は、早めに体の外に出してしまうことが大切。 下記の3つの「通」を意識して、肌トラブルの要因をすっきりデトックスしましょう。

◎肌トラブルを防ぐ3つの「通」
1. 通脈:毛細血管の血流をアップして、老廃物を除去
2. 通腑:胃腸の働きを整え、腸の血流を良くして排便をスムーズに
3. 通毛竅・清熱涼血:毛穴のつまりをなくす
炎症になる原因の余分な熱を取り除く

<残暑を乗り切る「通」の食養生>
残暑の季節は、血流をアップし、体内の余分な熱や痰湿を取り除くことをポイントに養生を。

〜血流を良くする食材〜
たまねぎ、しょうが、にら、青魚、カレー粉、赤ワイン、黒酢 など

〜痰湿を取り除き、腸の働きを整える食材〜
黒豆、ごぼう、なす、白菜、冬瓜、とうもろこし、セロリ、えんどう豆、緑茶、ぶどう など

〜過剰な熱を冷ます食材〜
トマト、きゅうり、レタス、苦瓜、なす、みょうが、スベリヒユ、メロン、そば、はと麦 など

どこでも簡単! ワンコインでヒートダウン 

血にこもった過剰な熱を、コイン1枚で冷ますことができる中国の知恵をご紹介します。 どこでも簡単にできるので、肌や体にほてりを感じたらぜひ気軽に実践してみて!

1. 硬貨(500円がおすすめ)を塩水または真水で洗って清潔に
2. 肘の内側、静脈のあたりに硬貨を寝かせて当て、心臓に向かってゆっくりこする
3. 皮膚が赤または紫色になったらストップ。熱が放出されたサインです

☆頭がのぼせた時は、首の後ろの筋肉を同じように硬貨で心臓に向かってこすると効果的

★暑い季節の“デトックス・スキンケア”は、下記のコラムもぜひ参考に!

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この記事を監修された先生

中医学講師楊 暁波 先生

楊 暁波(よう きょうは) 中医学講師。
不妊カウンセラー。毛髪診断士。世界中医薬学会連合会皮膚科専門委員会理事。1984年雲南中医薬大学医学部卒業。94年埼玉医科大学客員研究員として来日、96年日本遺伝子研究所に勤務。99年より日本中医薬研究会専任講師。共著に「やさしい中医学シリーズ3 誰も書かなかったアトピー性皮膚炎の正体と根治法」「やさしい中医学シリーズ4 あなただけの美肌専科」(ともに文芸社)「イスクラ中医学入門「1」中医基礎学」、「同「2」中医診断学」(ともに日本中医薬研究会)、「[簡明]皮膚疾患の中医治療」(東洋学術出版社)など