監修:和田 暁 先生(一般社団法人薬膳アカデミア理事長)
【難易度★☆☆】
小松菜は、血を養い、春のイライラや目の疲れを癒します
小松菜 平性・涼性/甘味 イライラを鎮める、潤いを養う、胃腸を元気に保つ など
小松菜の直接の祖先はアブラナ科の葉物野菜で、16世紀末の中医学の名著『本草綱目』では、「菘」(白菜やチンゲンサイの仲間)としてまとめられています。菘は、胃腸の働きを整え、便通を促す「通利腸胃」、胸のつかえやイライラを取り除く「除胸中煩」の作用があるとされています。現代中医学における本草書『中華本草』にも、菘は「清熱除煩・解毒消腫・通利二便」(体内の余分な熱を冷まし、イライラを鎮め、熱毒や腫れを取り除き、利尿・便通を促す働きがある)と記されています。現代の薬膳では、小松菜は春に高ぶりやすい肝の働きをやさしく整える、養生に欠かせない食材とされています。また、カルシウムや鉄分が骨と血を養い、ビタミンCやβカロテンが免疫力を高めるため、春の疲れやすい体を支え、美肌づくりのサポートにも役立ちます。
参考:『暮らしの薬膳手帖』
小松菜の蒸しケーキ ブラッドオレンジソース添え
レシピ
こんにちは。一般社団法人薬膳アカデミア理事長の和田暁です。
春の陽気に誘われ、草木が芽吹くこの季節。私たちの心もまた、冬の間に抑えていたものがほどけ、自由や解放感を求めます。一方で、新年度の始まりは忙しさや環境の変化が重なり、気持ちが落ち着きにくく、心身の巡りがちぐはぐになりやすい時期でもあります。その影響から、イライラしやすい、眠りが浅い、ストレスで消化力が弱まり、便秘や下痢といった腸の不調を感じる方も少なくありません。今回ご紹介する「小松菜の蒸しケーキ」は、そんな春の心と体にそっと寄り添う薬膳おやつです。
イライラを鎮め、心を穏やかに、腸を整え、血を補う――新緑色の小松菜を主役に、鮮やかな紅色のブラッドオレンジ、クコの実とデーツ、卵、そしてほどよい酸味のヨーグルトにその想いを託しました。小松菜は、体にこもった熱やイライラを清め、オレンジの爽やかな香りは、心をふっと解き放ちます。さらに、“砂漠の宝物”、中東では「生命の樹」とも呼ばれるデーツに、クコの実を加えたオレンジソースを添えて、補血と抗酸化の恵みを彩り豊かにプラスしました。胃に負担をかけにくいやさしい蒸しケーキ。春のゆらぎを感じる日に、ぜひ一度試してみてください。
調理時間25分
材料
【2人分】
小松菜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2株
卵・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1個
小麦粉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50g
ヨーグルト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g
オリゴ糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g
サラダ油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g
ベーキングパウダー・・・・・・・・・・・・・・小さじ1/3
デーツ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4個
ソース:
ブラッドオレンジ・・・・・・・・・・・・・・・・1個
クコの実・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小さじ1
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ3
水溶き片栗粉(片栗粉1:水1)・・大さじ1
作り方
- 1ボウルに卵を割りほぐし、ヨーグルト、サラダ油、オリゴ糖を加えて混ぜ合わせる。
- 2小松菜はよく洗って、水気をしっかり切り、①と合わせてミキサーにかける。
- 3②をボウルに戻し、小麦粉とベーキングパウダーを加え、さっくりと混ぜ合わせる。
- 4耐熱容器に分量外の油を薄く塗り、③を流し入れる。種を取って縦半分に切ったデーツを乗せ、約20分蒸す。
- 5ブラッドオレンジの果肉を取り出し、薄皮は千切りにして、30秒から1分湯通しする。
- 6鍋に⑤の果肉、薄皮、水で戻したクコの実・水を入れて温める。ふつふつしてきたら水溶き片栗粉を加え、軽く混ぜる。
- 7④を適当な大きさに切り、皿に盛りつけ、⑥のソースをかける。
料理のポイント
- point! 工程④で、竹串を刺して、生地がつかなければ蒸しあがりです。
- point! 蒸し器がない場合は、フライパン+耐熱皿+ふたで代用できます。
- point! 小松菜は、さっと湯通ししてから作ると小松菜の青臭さが抑えられ、小松菜が苦手な方やお子さまにもおすすめです。
この記事を監修された先生
一般社団法人薬膳アカデミア理事長和田 暁 先生
和田 暁(わだ しゃお)
上海中医薬大学中医学部卒、同大学付属病院勤務。昭和大学研修中、日本医食同源第一提唱者の新居裕久教授と出会い、中医学を毎日の食卓へ届けることを目指し、薬膳普及の道へ進む。
2015年、世界中医薬学会連合会より世界初の高級中医薬膳伝授師称号を授与。現在、一般社団法人薬膳アカデミア理事長・世界中医薬学会連合会常務理事、日本国際中医薬膳管理師会会長、上海中医薬大学日本校教授、東京栄養士薬膳研究会顧問。
主な著書に『薬膳で治す』(時事書房・共著)『まいにち養生ごはん』(学陽書房・監修)『中医婦人科学』(上海科技出版社・共著)雑誌『助産雑誌』連載執筆など。
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