胃腸と目の健康をサポートするにんじんとココナッツの蒸し菓子 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

胃腸と目の健康をサポートする
にんじんとココナッツの蒸し菓子

2024.04.09 UPDATE

監修:和田 暁 先生(一般社団法人薬膳アカデミア理事長)

【難易度★★★】
にんじんは消化を助け、目の健康をサポートします

にんじん 平性/甘味 消化吸収機能を整え、視力の健康維持 など

にんじんは、脾(ひ)に働きかけて、胃腸虚弱や食欲不振、消化不良、腹痛、下痢に役立ちます。また、肝(かん)を滋養し、視力の低下や目の老化、夜盲症に働きます。中国の明の時代の名医である李時珍(りじちん)は、にんじんを「下気補中,和胸膈腸胃,安五臓,令人健食,有益無損」(五臓の健康、特に胃腸の健康に欠かせない食材)として記しています。

 

栄養学的には、β-カロテンとカリウム、食物繊維が豊富です。さらに、老化の原因の一つとされている過剰なフリーラジカルの除去に役立つとも言われています。

プリント

にんじんとココナッツの蒸し菓子
RECIPE

暦上、清明が過ぎると春の最後の節気である穀雨が到来します。中国の古典書《黄帝内経》には、「脾は土の性質を持ち、中央を治め、四季それぞれの最後の十八日間を司る」と記されています。穀雨は春の土用にあたり、春のストレスに対抗し、疲れがちな肝を守り、肝の滋養不足による眼精疲労や目の老化を予防することが重要です。湿気を取り除き、消化吸収を健やかにすることが養生のポイントです。にんじんは肝を滋養し、胃腸を元気にする力を持ち、中鎖脂肪酸が豊富なココナッツと一緒に使用することで、体力UPや利尿、消腫の働きが期待できます。この中国伝統のデザートをぜひお楽しみください。

調理時間15分

材料

【2人分】

材料A:
にんじん・・・・・・・・・・・・・・・80g
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60cc
オリゴ糖・・・・・・・・・・・・・・・6g
上新粉・・・・・・・・・・・・・・・・・50g
うき粉・・・・・・・・・・・・・・・・・10g

 

材料B:
ココナッツミルク・・・・・・・・・62g
オリゴ糖・・・・・・・・・・・・・・・8g
上新粉・・・・・・・・・・・・・・・・・30g
うき粉・・・・・・・・・・・・・・・・・7.5g

 

耐熱皿に塗る用の油・・・・・・・適量
飾り用のクコの実・・・・・・・適量

COOKING

  1. 1材料Bのココナッツミルクとオリゴ糖を鍋に入れ弱火で温め、混ぜ合わせる。
  2. 2材料Bの上新粉とうき粉を3~4回に分けて①に加え混ぜる。
  3. 3材料Aの乱切りしたにんじんと水をミキサーにかけた後、ボールに移しオリゴ糖を加える。その後上新粉とうき粉を3回に分け混ぜる。
  4. 4耐熱容器に油を塗り、②の生地を流し入れ強火で3分ほど蒸す。
  5. 5④の上に③の生地を均等に流し入れ、強火で5分蒸す。
  6. 6巻きすの上にラップを敷き、取り出した⑤を巻き、4等分に切る。
  7. 7皿に盛り、クコの実を飾る。

料理のポイント

  • point! 工程⑥で生地を取り出した時、蒸した生地の表面が巻物の表面にくるときれいに仕上がります。
  • point! 工程⑥:幅14cm、深さ5cm前後の耐熱容器がおすすめです。
  • point! うき粉は小麦のでんぷんです。くず粉で代用も可能です。

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この記事を監修された先生

一般社団法人薬膳アカデミア理事長和田 暁 先生

和田 暁(わだ しゃお)
上海中医薬大学中医学部卒、同大学付属病院勤務。昭和大学研修中、日本医食同源第一提唱者の新居裕久教授と出会い、中医学を毎日の食卓へ届けることを目指し、薬膳普及の道へ進む。
2015年、世界中医薬学会連合会より世界初の高級中医薬膳伝授師称号を授与。現在、一般社団法人薬膳アカデミア理事長・世界中医薬学会連合会常務理事、日本国際中医薬膳管理師会会長、上海中医薬大学日本校教授、東京栄養士薬膳研究会顧問。
主な著書に『薬膳で治す』(時事書房・共著)『まいにち養生ごはん』(学陽書房・監修)『中医婦人科学』(上海科技出版社・共著)雑誌『助産雑誌』連載執筆など。