消化不良に「山芋の練り菓子 サンザシ添え」のレシピご紹介 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

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消化不良に
「山芋の練り菓子 サンザシ添え」
のレシピご紹介

2025.11.11 UPDATE

山芋の練り菓子 サンザシ添え

監修:和田 暁 先生(一般社団法人薬膳アカデミア理事長)

【難易度★☆☆】
サンザシは、消化不良、瘀血の対策に役立ちます

サンザシ素材

サンザシ 微温性/酸味・甘味 消化不良・食滞による腹部の不快感を整え、気血の巡りをサポートする など

サンザシ(山査子)はバラ科の果実で、10月ごろに収穫期を迎える秋が旬の食材です。古くから『本草綱目』にも記載されており、中医学においては、脾、胃、肝の経絡に働きかけるとされます。伝統的には胃の働きを整え、食べ物の消化を促す「健胃消食薬」として重宝されてきました。現代では、食欲不振や消化に負担を感じるときの食材として注目されており、酸味が唾液の分泌を促し、乾燥や冷えによるのどの不快感を和らげる食材としても用いられます。また、クエン酸やビタミンCが豊富に含まれ、日々の疲れケアや肌のコンディション維持にも役立ちます。

山芋の練り菓子 サンザシ添え
レシピ

サンザシ素材

こんにちは。一般社団法人薬膳アカデミア理事長の和田暁です。

季節は晩秋から初冬に移り、乾燥や冷たい空気が体に影響を与えやすくなります。肌の乾燥やのどの不快感、空咳が出やすくなったり、体が疲れやすくなることもあります。そんな季節の変わり目におすすめなのが、薬膳の知恵を取り入れた和スイーツ「山芋の練り菓子 サンザシ添え」です。本レシピは、消化を助けるサンザシを主役に、気を補い肺と脾を潤す山芋、白あんの滋潤効果と白ごまの潤いを合わせることで、補陰の相乗効果を生み出します。晩秋からの乾燥で肌やのどの調子が気になる方、体力が低下し、食後に疲れを感じやすい方、滋養と潤いを求める方におすすめのレシピです。甘味を楽しみながら「陰液」を補い、季節の変わり目を健やかに過ごす一助となるでしょう。

編集部からのコメント
山芋のもっちり感に、白あんのやさしい甘さと白ごまのコクが合わさり、しっとりとした味わいです。サンザシのすっきりとした酸味がアクセントに。甘さ控えめで後味も軽く、心も体も癒される薬膳和菓子を、ぜひお試しください!

調理時間40分

材料

【2人分】
山芋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・120g
白あん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50g
白すりごま・・・・・・・・・・・・・・・大さじ2
サンザシ・・・・・・・・・・・・・・・・・4個
(できれば、生のサンザシを使用する)
はちみつ・・・・・・・・・・・・・・・・・少々

作り方

  1. 1山芋の皮をむき、スライスして15分ほど蒸す。
  2. 2①で蒸した山芋をつぶし、白あんと白すりごまを加えよく混ぜる。
  3. 3フライパンに少量のサラダ油(分量外)を引き、②を入れ、水気を飛ばしながらよく練る。
  4. 4サンザシを細かく切り、はちみつと混ぜておく。
  5. 5③の粗熱を取り、好みの形に整え器に盛りつけ、④をトッピングする。

料理のポイント

  • point! できれば、生のサンザシを使いましょう。含まれているビタミンCを、最大限に活かすことができます。
  • point! 工程④で、乾燥のサンザシを使う場合は、ひたひたの水に浸け、軽く煮てから使用しましょう。
  • point! 材料の白すりごまを、きな粉に変更することもできます。

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この記事を監修された先生

一般社団法人薬膳アカデミア理事長和田 暁 先生

和田 暁(わだ しゃお)
上海中医薬大学中医学部卒、同大学付属病院勤務。昭和大学研修中、日本医食同源第一提唱者の新居裕久教授と出会い、中医学を毎日の食卓へ届けることを目指し、薬膳普及の道へ進む。
2015年、世界中医薬学会連合会より世界初の高級中医薬膳伝授師称号を授与。現在、一般社団法人薬膳アカデミア理事長・世界中医薬学会連合会常務理事、日本国際中医薬膳管理師会会長、上海中医薬大学日本校教授、東京栄養士薬膳研究会顧問。
主な著書に『薬膳で治す』(時事書房・共著)『まいにち養生ごはん』(学陽書房・監修)『中医婦人科学』(上海科技出版社・共著)雑誌『助産雑誌』連載執筆など。