寒気がするかぜの初期に「長ねぎと白身魚のお粥」 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

寒気がするかぜの初期に
「長ねぎと白身魚のお粥」

2018.01.09 UPDATE

監修:矢留 江里子 先生(国際中医薬膳師)

【難易度:★☆☆】
ねぎは寒気を伴うかぜの初期に、血行を促進し、汗を出しやすくします。

ねぎ 温性/辛味 かぜの初期、寒気、冷え、消化不良 など

ねぎは、「肺」・「脾(ひ)」(胃腸)を元気にし、冷えや寒気を伴うかぜの初期に有効です。

中国では紀元前から栽培され、薬用野菜として用いられ、日本でも奈良時代にはすでに食用とされていたようです。昔から「喉が痛む時に焼き白ねぎを首に巻く」「かぜのひき始めにねぎたっぷりの味噌汁を飲む」などの智慧(ちえ)があります。
中医学的にねぎは、気血の巡りを促進し、体を温め発汗を促します。ねぎに含まれる硫化アリルが強力な殺菌作用、鎮静効果を発揮し、かぜで弱っている体をサポートします。

ねぎの旬は冬で、11月から2月は甘味があり美味しい時期です。

プリント

長ねぎと白身魚のお粥
RECIPE

冬の冷たい風や、夏のクーラーの冷気にあたったり、寒い場所に長くいると「寒」の邪気(寒邪)が原因でかぜをひきやすくなります。背中にゾクッとする寒気がし、放っておくと発熱、頭痛、鼻水が出るなど症状が悪化するかもしれません。
寒邪が体の内部に入り込まない、いわゆる「風邪のひきはじめ」にしっかり体を温め、自然治癒力を発揮し邪気を撃退する体力をつけましょう。このタイプのかぜは体を温めて汗を出すことが快方への近道です。

なんとなく体がだるくて食欲のない時や、体が冷えた時は、ねぎをたっぷり入れたお粥を食べ、早めに休んで体力の回復に努めましょう。

今回の白身魚は鱈(たら)を使いました。冬が旬で鍋にもよく使います。お粥にも相性が良く、美味しくいただけます。

調理時間40分

材料
【2人分】
白米…………………1/2合
水……………………500ml
長ねぎ………………1本
白身魚………………一切れ
塩……………………少々
こしょう……………少々
ナンプラー…………適量
きび砂糖……………適量
しょうが……………1片
お湯…………………適量
わけぎ………………適量
フライドオニオン…適量

COOKING

  1. 1白米を洗い、500mlの水で煮る。煮立ったら弱火にしてたまによくかき混ぜる。
  2. 2魚に塩を振り、しばらくおく。出てきた水分は魚の臭みなのでキッチンペーパーなどで拭きとり、小骨は取りのぞいて一口大に切る。
  3. 3②の魚に塩、こしょう、ナンプラーを小さじ1程度、きび砂糖ひとつまみで下味をつける。
  4. 4長ねぎは根っこから5cmの部分で白髪ねぎを作り、飾り用にとっておく(Point参照)。残りは斜め切りにする。しょうがを千切りにする。
  5. 5①に斜め切りにした長ねぎ、しょうが、③を入れる。お湯を足しながら、トロトロになるまで焦げないようにかき混ぜ、ナンプラー小さじ1〜2、塩少々、きび砂糖ひとつまみで味をみる。
  6. 6器に⑤を盛り、白髪ねぎ、わけぎ、フライドオニオンを乗せて、こしょうを振る。

料理のポイント

  • point! 【白髪ねぎの作り方】
    ①白ねぎを5センチの長さに切り、縦に切れ目を入れて、中の芯は取り除く。
  • point! ②白い部分を平らにして置き、繊維に沿ってなるべく細い千切りにする。
  • point! ③布巾に包み、塩をひとつまみ振り、水でもみ洗いをして軽く絞ると、ねぎがくるっと丸まって白髪ねぎの完成。

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この記事を監修された先生

国際中医薬膳師矢留 江里子 先生

矢留 江里子(やとめ えりこ)国際中医薬膳師。登録販売者。フードコーディネーター。食空間コーディネーター。NPO日本食育インストラクター。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校)卒業。自然療法の料理教室の課程を修了。企業のイベントなどで薬膳講師を務める。イスクラ薬局勤務を経て2023年11月より、吉祥寺にて漢方薬店「薬食同源totonou漢方」 主宰。