漢方の知恵袋

男性更年期知っていますか? 男性の更年期

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監修:菅沼 栄先生(中医学講師)

ほてり、発汗、イライラ……。こうした更年期の症状は、女性だけでなく男性にも現れるもの。加齢と上手に付き合っていくためにも、「男性更年期」についてきちんと知っておきましょう。

更年期に気を付けたい「腎(じん)」の衰え

更年期の不調に大きく影響しているのは、加齢による「腎」の衰え。腎は生命エネルギーの源「精」を貯える臓器で、更年期に入るとその機能は自然と衰えます。また、腎が弱くなると他の臓器にも影響するため、体力や免疫力の低下、性機能の衰えといったさまざまな不調が現れてくるのです。

特に男性の身体は腎と深い関わりがあるため、腎を積極的に養うことが大切。また、「気(エネルギー)」「血」の不足、ストレス、生活習慣の乱れなども更年期症状の原因となります。まずは自分の身体の変化を知り、体質に合った養生で更年期を穏やかに過ごしましょう。

check!体質別・男性更年期の養生法

更年期の不快な症状は、体質を整えることで和らげることができます。主な症状から自分の体質を知り、早めの養生で身体の中から予防・改善していきましょう。

1 男性更年期の主な原因 「腎精(じんせい)不足」タイプ

気になる症状
めまい、耳鳴り、記憶力の低下、脱毛、足腰の弱り・痛み、性欲の減退、性機能の低下、手足の冷え、舌の色が薄い
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改善ポイント

【腎の機能アップで老化をゆるやかに】

「腎」は、生命エネルギーの源「精」を貯え、五臓六腑の根本ともなる一番大切な臓器。腎とは単に内臓のひとつをさすのではなく泌尿生殖系、ホルモン系、カルシウム代謝、免疫系などさまざまな働きを意味します。

しかし、更年期が始まる40歳ごろから腎の機能は徐々に低下。貯えている精も減少し、体力や性機能の衰え、脱毛、排尿トラブルといった症状が徐々に現れます。 加齢に加え、過剰な性生活や食事の不摂生、病気による消耗なども腎が衰える原因になります。規則正しい生活を心がけ、腎の養生で更年期の症状を予防するよう心がけましょう。

摂り入れたい食材
腎を補い、精(生命エネルギーの源)の減少を防ぐ食材を。
スッポン、ナマコ、羊肉、豚マメ(豚の腎臓)、穴子、海老、山芋、胡桃、ごま、にら、にんにく

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2 元気がなくなる 「気血不足タイプ」

気になる症状
疲れやすい、無気力、集中力の低下、めまい、動悸、不安や不眠、食欲不振、下の色が薄い
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改善ポイント

【「脾胃(ひい)」を強くして体力・気力をアップ】

「気(体内のエネルギー)」や「血(けつ)」は健康の基本となる大切な要素ですが、「脾胃」の働きが弱くなると、この気血を十分に作ることができなくなってしまいます。

体内の気血が不足すると、五臓六腑の働きが悪くなり、疲れやすい、食欲不振、動悸、不眠といったさまざまな症状が現れるように。脾胃の不調は、不規則な食生活や睡眠不足、胃腸の疾患などが原因となります。脾胃に負担をかけない生活で、気血を十分に養うよう心がけましょう。

摂り入れたい食材
気・血を養い、身体にうるおいを与えるものを選びましょう。
百合根、小麦、金針菜、蓮の実、ナツメ、烏骨鶏、卵、鮭、鰻、もち米

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3 ストレスによる不調 「肝うつ」タイプ

気になる症状
ストレスが多い、憂うつ、怒りっぽい、頭痛、肩こり、のぼせ、ほてり、胸脇や腹部の張り、ため息、舌の色が暗い
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改善ポイント
【ストレスは更年期症状の大敵!】

男性の更年期の年代は、責任ある役職についたり、定年を迎えたりとストレスを抱えやすい時期。男性更年期の症状は精神的な要素に大きく左右されることが多いため、こうしたストレスをうまく発散できないと症状が強く出ることも。

ストレスを調節し、体内の気をスムーズに巡らせるのは「肝」の役割。過度なストレスが続くとその機能が低下し、気の流れが停滞してイライラや憂うつ、のぼせなどの症状につながります。日頃ストレスを感じやすい人は、肝の働きを高めて上手に発散できるようにしましょう。

 
摂り入れたい食材
溜まったストレスを発散して、滞った気の流れをスムーズに。
菊花茶、ハマナスの花茶、ジャスミン茶、黒きくらげ、陳皮(ちんぴ:みかんの皮)、ライチ、柑橘類

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4 体内に汚れが溜まる 「湿熱(しつねつ)」タイプ

気になる症状
体重の増加、頭や身体が重い、皮膚の湿疹、尿の色が濃い、舌の苔が多い
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改善ポイント

【溜まった汚れを取って気血の流れをスムーズに】

脂っこい食事や飲酒、運動不足などが重なって太りぎみになると、体内に「湿熱」(余分な水分や汚れ)が溜まり、「気」や「血」の流れを滞らせててしまいます。

このような状態になると、更年期のさまざまな症状も回復しにくくなり、慢性化につながることも。また、脂質異常症や糖尿病といった生活習慣病にもかかりやすくなるため注意が必要です。

溜まった汚れは早めに取り除き、更年期の症状から回復しやすい健康な身体をつくりましょう。

 
摂り入れたい食材
利水作用のあるお茶や食材を積極的に摂り、体内の汚れを排泄しましょう。
鯉、ヘチマ、雑穀、蓮の葉茶、小豆、緑豆、はと麦、オオバコ茶、ともうろこしの髭茶

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point!悩み過ぎは禁物。上手に加齢と付き合いましょう

責任感が強くて几帳面。そんなまじめな人ほど、更年期の症状に悩まされることも多くなります。睡眠をしっかりとる、こまめに身体を動かす、趣味を楽しむなど、普段から意識してストレスを溜めない工夫をしてください。

 更年期は誰にでも訪れるもの。体質の変化に応じて身体を整えながら、あまり悩まず上手に加齢と付き合っていきましょう。

もやもやした頭がスッキリするツボはここ!

印堂(いんどう):イライラや精神の不安定に

太陽(たいよう):目の疲れや偏頭痛に

風池(ふうち):頭痛や肩こりストレスに

合谷(ごうこく):肩こりや頭痛に

もやもやした頭がスッキリするツボはここ!

あなたの体質タイプをチェック

PROFILE

中医学講師/監修 菅沼 栄先生

1975年、中国北京中医薬大学卒業。同大学附属病院に勤務。
1979年、来日。
1980年、神奈川県衛生部勤務。中医学に関する翻訳・通訳を担当。 1982年から、中医学講師として活動。各地の中医薬研究会などで薬局・薬店を対象とした講義を担当し、中医学の普及に務めている。 主な著書に『いかに弁証論治するか』『いかに弁証論治するか・続篇』『漢方方剤ハンドブック』(東洋学術出版)、『東洋医学がやさしく教える食養生』(PHP出版)など。

CHECK!

まずは、自分の体質タイプを
チェックしよう!あなたの体質はどのタイプ?

同じ症状でも体質が違えば
対策は人それぞれ異なります。
まずは中医学の視点から
あなたの体質タイプを知りましょう。

TYPEA

「元気不足」タイプ
気虚(ききょ)

エネルギーとなる気が不足しています。
疲れやすくカラダがだるい、やる気が出ない、かぜをひきやすいなど、思い当たりませんか?

TYPEB

「イライラ」タイプ
気滞(きたい)

気の巡りが滞っています。
イライラして怒りっぽい、生理不順、お腹が張ってガスがでるなど、思い当たりませんか?

TYPEC

「血液の不足」タイプ
血虚(けっきょ)

カラダの栄養となる血が不足。
冷えやめまい、立ちくらみ、抜け毛、爪が割れやすいなどの悩みはありませんか?

TYPED

「血液ドロドロ」タイプ
瘀血(おけつ)

全身の血の巡りが滞った状態です。
目の下のクマ、シミ、頭痛、がんこな肩こり、つらい生理痛で悩んでいませんか?

TYPEE

「潤い不足」タイプ
陰虚(いんきょ)

カラダの潤いが不足しています。
のぼせ、ほてり、寝汗、肌の乾燥やかゆみ、経血量が少ないなど、気になりませんか?

TYPEF

「ため込み」タイプ
痰湿(たんしつ)

水分代謝が落ちた状態です。
太りやすい、むくみ、ニキビ、一日中眠気が取れないなどで悩んでいませんか?

あなたの体質タイプをチェック

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中医学とは

こころとカラダのこと、
ちゃんと知りたい

中医学はあなたの体調・体質に合わせて、つらい症状に対処し、元気とキレイを提案します。私たちは日々様々なストレスにさらされ、気づかないうちにこころもカラダも疲れています。病気ではないけれどなんとなく調子が悪い、改善されない不調がある。そんな方に、中医学の考え方をご紹介します。

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