春のスーパーフードでアンチエイジング 「桑の実ソースのローストビーフ」 - 漢方・中医学の情報サイト|COCOKARA中医学

COOKING食養生のレシピ

春のスーパーフードでアンチエイジング
「桑の実ソースのローストビーフ」

2019.05.14 UPDATE

監修:矢留 江里子 先生(国際中医薬膳師)

【難易度★☆☆】
桑の実は肌や髪に潤いを与え、アンチエイジングにおすすめです。

桑の実 甘味、酸味/寒性 目のかすみ、めまい、耳鳴り、不眠、物忘れ、手足のふるえの緩和 など

桑というとシルクの原料となる「蚕のえさ」という印象の方も多いのでは?5月の末頃から桑の木に赤黒く熟す桑の実は、市場ではジャムやジュースなどに加工されて売られていることが多いです。マルベリーとしてドライフルーツで販売されていることも。

漢方では生薬として、桑の葉を桑葉(そうよう)、根皮を桑白皮(そうはくひ)、実を桑椹(そうじん)として使います。
桑椹は完熟した実を乾燥させたもので、「陰」(潤い)を養い「血」(栄養)を補う働きを持つので肌や髪を健やかに、また乾燥タイプの方の便秘や喉の渇きなどにも良いとされています。
また、「腎」を元気にするので、めまいや眼精疲労、手足のふるえ、不眠、耳鳴り、白髪、物忘れなどアンチエイジング全般におすすめです。

体を冷やす傾向にあるので、冷えやすい方は食べ過ぎないように注意してください。

プリント

桑の実ソースのローストビーフ
RECIPE

中医学でいう「血」は、体のすみずみに栄養を送り、体を潤し、生理活動を支えます。また、精神を安定させ、意識を清明にするなど思考を司ります。そのため、血が不足すると肌や髪の乾燥、疲れや冷え、目のトラブルや抜け毛、生理不順や不妊、動悸、息切れ、めまいなど、さまざまな症状が現れやすくなります。
また、「腎」は人の成長、発育、生殖、老化を司る臓腑です。腎の働きが低下すると、足腰が弱り、耳が遠くなり、記憶力が低下するなど老化現象が見られるようになります。

今回は、血を補い、アンチエイジングにぴったりの桑の実ソースを添えて、ローストビーフを作りました。牛肉は貧血を予防し、体力をつけ疲労回復を促します。付け合わせの山芋も、老化防止や疲労回復によいとされています。血を浄化する緑黄色野菜も一緒に盛り付け、季節のものをたっぷりいただけば、美肌・美髪のアンチエンジングプレートです。

桑の実のフレッシュを使うときはジャムにして冷蔵保存し、小まめに摂取するとアンチエイジングにより効果的です。

調理時間60分

材料
【4人分】
牛かたまり肉……………………………300g
塩…………………………………………適量
こしょう…………………………………適量
ナツメグ…………………………………少々
にんにく…………………………………1片
オリーブオイル…………………………大さじ1
赤ワイン…………………………………200cc
桑の実ジャム……………………………大さじ1
バルサミコ酢……………………………小さじ2
しょうゆ…………………………………小さじ2
・付け合わせ
山芋………………………………………約8センチ
かぼちゃ…………………………………約1/12個
スナップエンドウなどの緑黄色野菜…適量
オリーブオイル…………………………大さじ1
塩…………………………………………適量
こしょう…………………………………適量

COOKING

  1. 1牛肉を冷蔵庫から出して室温に戻し、塩、こしょう、ナツメグをふる。
  2. 2鍋にオリーブオイルとにんにくを弱火で炒め、香りが出たら①を焼く。肉の4面をそれぞれ1分半〜2分、色よく焼いたら、赤ワインを注ぎ蓋をして10分煮る。
  3. 3②から肉を取り出しアルミホイルで包み、約30分置いて中までゆっくり熱を入れる。
  4. 4桑の実ソースを作る。肉汁が残った②の鍋からにんにくを取り出し、桑の実ジャム、バルサミコ酢、しょうゆを入れ一煮立ちさせる。
  5. 5フライパンにオリーブオイルをひき、山芋、かぼちゃをのせ、塩・こしょうをふったら両面を弱火でじっくり焼く。 緑黄色野菜は茹でる。
  6. 6③を薄くスライスして、⑤と一緒に盛り付け④をかけたらできあがり。

料理のポイント

  • point! 肉を柔らかくしたいときは、玉ねぎ1/2個をすり、①の行程で塩、こしょう、ナツメグと一緒にビニール袋にいれて揉み、室温で約30分置きましょう。
  • point! 作り方④でワインの煮汁が少なくなっていたら赤ワインを足して調整してください。
  • point! 山芋はきれいに洗い、皮を剥かずに使いました。ひげが気になる場合は火に直接あぶって取り除きましょう。皮にもたくさんの栄養が含まれています。

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この記事を監修された先生

国際中医薬膳師矢留 江里子 先生

矢留 江里子(やとめ えりこ)国際中医薬膳師。登録販売者。フードコーディネーター。食空間コーディネーター。NPO日本食育インストラクター。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。
日本中医学院(旧北京中医薬大学日本校)卒業。自然療法の料理教室の課程を修了。企業のイベントなどで薬膳講師を務める。イスクラ薬局勤務を経て2023年11月より、吉祥寺にて漢方薬店「薬食同源totonou漢方」 主宰。