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カサカサ肌の対処法

2016.10.04 UPDATE

監修:楊 暁波 先生(中医学講師)

楊暁波先生の中医美容レッスンvol.7

カサカサ肌の対処法~肺の機能を高めることと、楊式美肌術~

秋になると、肌が乾燥するという方、多いのではないでしょうか。夏の厳しい暑さと強い紫外線が少しやわらぎ、やっと過ごしやすくなったと思ったところで、やってくる肌の乾燥、何とかしたいものです。
中医美容で考える乾燥肌対策は、五臓の「肺」の機能を高めることと、「気・血・津液(しんえき)」を補うことです。

美肌づくりは「肺」のパワーアップから

中医学には「人と自然は協調している=天人合一(てんじんごういつ)」という整体観があります。自然界に起こる環境変化は、人間の健康や美容に大きな影響を与えるとして、季節の変化や天候、風土に応じた対策を大切にしてきました。中医学の治療の現場では、同じ病気や症状に対しても、季節によって治療方法を変えることも度々あります。その自然界と、鼻や皮膚からの呼吸を通して、直接つながっている臓器が五臓の「肺」です。自然界の影響を受けやすいため、とてもデリケートな臓器でもあります。その肺は皮膚を司っているので、皮膚もまたとてもデリケートなのです。

 

肺には ①主気=呼吸を司る、②輸布(ゆふ)=内臓や肌の栄養物質の素「気・血・津液(しんえき)」を体の隅々まで行きわたらせ皮膚に潤いを与える、③宣発(せんぱつ)=皮膚のバリア機能を高めるエネルギー「衛気(えき)」を皮膚表面に張り巡らせる、④開闔(かいこう)=毛包・汗孔の働きをサポートする、という機能があります。

 

五行学説による秋の外気は「燥」。この燥による気候の変化が肺の機能に影響を与えて、度を超えると肌にさまざまなトラブルが生じるわけです。

乾燥肌チェック!あなたの今の乾燥度は?

体の中の乾燥度をチェックしてみましょう。
□ めまい、立ちくらみ
□ 月経が遅れ気味
□ 月経の量が少なくなっている
□ のぼせやすい
□ 口が乾きやすい
□ 便秘をしやすい
□ よくイライラする
□ 睡眠不足
□ いつもエアコンの効いた部屋にいる
□ 小じわが増えている
□ 肌がゴワゴワ、カサカサ
□ 肌はドライスキン、ザラザラ
□ 肌につやがない
□ 季節の変わり目に肌が荒れやすい
□ 生理期に肌のトラブルが発生しやすい
□ 時々肌に赤みと痒みを感じる
チェックの数が多いほど体の中の潤いが不足しています。
次の「乾燥から肌を守る食材」をぜひ参考にして、体の中から肌をいたわりましょう。

乾燥から肌を守る食材

秋の乾燥の季節、肌を瑞々しく保つには、肺の機能を高めることと、栄養の素である「気・血・津液(しんえき)」を十分に補うことです。そのためには睡眠時間をたっぷり取り入れた規則正しい生活習慣を心がけること。
ユリ根やナシ、ブドウ、杏仁、大根、サトイモ、きくらげなどは肺にいい食材ですし、肌に栄養を与えるにはナツメやレバー、枸杞の実、潤いを補うには瑞々しい緑黄色野菜がお薦めです。
身近なものから取り入れてみてください。

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この記事を監修された先生

中医学講師楊 暁波 先生

楊 暁波(よう きょうは) 中医学講師。
不妊カウンセラー。毛髪診断士。世界中医薬学会連合会皮膚科専門委員会理事。1984年雲南中医薬大学医学部卒業。94年埼玉医科大学客員研究員として来日、96年日本遺伝子研究所に勤務。99年より日本中医薬研究会専任講師。共著に「やさしい中医学シリーズ3 誰も書かなかったアトピー性皮膚炎の正体と根治法」「やさしい中医学シリーズ4 あなただけの美肌専科」(ともに文芸社)「イスクラ中医学入門「1」中医基礎学」、「同「2」中医診断学」(ともに日本中医薬研究会)、「[簡明]皮膚疾患の中医治療」(東洋学術出版社)など